テキスト数年前の月夜、小さなみすぼらしい少女が素懐微に引き取られ、「盤ちゃん」と名づけられた。盤ちゃんは利発で可愛く、外療術にも明るかったため、素懐微はこの子が一生芥子廬で共に過ごすものと思っていた。ところが、最近になって突然留書を残して出て行ってしまった。それ以来、毎朝素懐微はあの道の先を眺めながら、ふらりと足を運ぶようになった...