テキスト

「剣影と刀光の立つ所、必ず武庫の兵あり」との噂があり、開封の地下に武庫宗があると言われた。三千の鉄甲が闇に沈み、殿中には冷気を放つ宝刀が並ぶという。将軍は甲冑を脱ぎ、殺神は廟を出る。世間の恩怨は、敵を前にすれば血を招く。 宋太祖が兵権を取り上げると、石守信は武庫の兵を率いて身を潜めた。それ以来、将軍が甲を脱ぎ田へ帰ったと伝えられ、武庫宗の話は次第に消えていった。そしていつしか「武庫宗」を名乗る隊商が静かに勢力を伸ばしていった。