テキスト

廉道子が涼州の城下にたどり着いた時、ちょうど城が落ちるその瞬間に行き当たった。 彼は迷いなく人の流れに逆らい、高楼へと向かって歩を進めた。楼上には、行き交う旅人たちが郷里を慕って詠んだ詩が掛けられていた。 廉道子は楼の頂に腰を下ろし、力強く「涼州曲」をかき鳴らした。