テキスト

伏馬荘の牧馬人・祁馬豆は、ある時誤って酔馬草を飼料に混ぜてしまった。手の付けられなかった暴れ馬がそれを食べ、ふらつきながら自ら不伏馬場の厩へと入っていった。祁馬豆が酔馬草の汁を搾って飲んでみると、その芳醇さはまるで極上の酒のようであった。それ以来、彼はその味に溺れてしまった。