テキスト母猫には小小だけが残った。 雪を布団に風を扉にして、 崩れた寺で一夜をしのぐ。 「姉さんは行っちまった、うろつくんじゃないよ。 弟も行っちまった、真似して鳴くんじゃないよ。 小小はしっかり母ちゃんについておいで。 一匹の猫が歩いていく、 二匹の猫がついていく、 三匹の猫はもう見つからない、 母ちゃんも疲れたよ、もう悩まない……」 小小はもう鳴かない、 しっぽを母ちゃんの足に絡ませて、 目を閉じて暁まで眠った。