テキスト
古びた書物が山のように積まれている。その多くは、水脈の探索や坑道堀りに関する研究や記録であった。
本の山のいちばん上に、一冊の冊子がある。目を通すと、水にまつわる詩句ばかりが書き写されていた。
将軍は長いこと待った後、慎重に井戸へと降りてきた。そこには、黄ばんだ頁をめくり没頭している賀爺の姿があった。
賀爺は、将軍の手にある水探しの地図に目を留めた。揺れる灯の下、その時ばかりは、二人ともただ水を求める者でしかなかった。
再び目を覚ました時、将軍はすでに兵を率いて去っていた。残されていたのは、あの地図だけだった。
将軍にも馬頭村にも、それぞれ守るべき長城がある。そして、誰一人も諦めはしなかった。