テキスト

典墨鵝鳥は、才ある鵝たる者、たくさん墨汁を飲むべきだとよく心得ている。鵝は他の者がどうやって墨汁を飲むのかを直接見たことはないが、その見立てでは、この黒々としたものは実にまずい。幸いにも、捨てられた硯を拾い、まず墨を盛り、それから野草や魚やエビを添えて口にすることを覚えた。やはり古来より才子には良き硯が一面必要なのだと、鵝は食べながら思った。ただ、村の餌桶よりずいぶん小さいのが残念だが。