テキストこれより晋北へ向かう。滞在はおそらく一年ほどになるだろう。かつて弟弟子が私に問うた。「泰山の滴は石をも穿つと『漢書』にあるが、今の世でそれを見た者はいない。 水の一滴で本当に岩を穿てるのか」と。 近ごろ私はこの問いに一つの答えを得て、内室にて試みを設けた。やがて水滴が石を穿ち、そこから天光が差し込む時が来れば、弟弟子も自らの目と耳で、この疑いに答えを見出すだろう。