テキスト

山中各所に設けられた分水仕掛けは、張万師が下山する以前、先人の知見を集めて築いたもので、この地の民の暮らしを大きく改善した。しかし彼が不見山へ戻って以降、姿を現したのは一度きり。その際、流水導路の修復を行ったのみで、やがて墨城へ帰り、修行の名義で再び姿を見せなくなった。