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空山なる賢弟へ 不肖の兄は、師の仇を報ぜんがため、今ひそかに破門村へ身を潜めている。 弟もまたこの地にて面肆を営むと聞き、夜を徹して語らいたいと思いながらも......兄は玄元教の弟子を装っており、至近にありながら、あえて名乗り出ずにいた。機事の漏れを恐れてのこと、どうか恨まぬでほしい。 先師の遺志を継ぎ、孤雲門の主を拝命してより、弟と相まみえることも久しく叶わずにいる。もし事と次第が許すなら、夜闇に紛れ、そなたの面肆の隣にある空き家へ来てほしい。兄はその地下の密室に伏している。 地穴の灯を五つ灯せば、機は自ずから開かん。幽と明とを隔てて、ついに相見えることができよう。 兄 明穹