テキスト 凡人と事を共にする心得 昔から世には凡人が多いと言われるが、工匠の頭として務めてみて、ようやくそれを思い知った。まことにその通りだ。 凡人と関わるには、いくつかの法がある。一つ、まっすぐにぶつかるな。二つ、理屈で押し切ろうとするな。三つ、細をおろそかにするな。四つ、期待しすぎるな。 ゆえに手記を一つしたため、皆に熟読させるべきだ。水門や水準、木組みの堰のようなことまで、なぜいちいち私を煩わせるのか。