テキスト風四海は天下を遊歴し、諸流派の武術を学び尽くした。空明大師曰く、彼の武芸は既に円満の域に達しようとしている。ただ、円満を求める心が強ければ強いほど、かえってその円満は得られぬもの。寺で三年間枯坐し、欲念を磨き平らげ、明心澄性の境地に入れば、一筋の機縁が訪れよう、と。しかし、この三年目の年年の関に至り、彼は終に起き上がり北へ向かい、風雪の中へと赴いた。