テキスト

山里の子供たちが初めて手にする木鳥は、たいてい両親が自分の手で作ってくれたものだ。羅欧のものも、もちろん例外ではなかった。 だがそのあと、父は去り、母もいなくなった。仕掛け術も、凧作りも、彼にとってはもう「好きなもの」ではなくなってしまった。 あの日、小さな葉っぱがひらりと木鳥の上に落ち、小さな女の子が彼にたずねた。「その凧、どうして壊れちゃったの?」