テキスト

仕掛けは霧の中に隠れ、墨の志はここから始まる。 ここは、墨門の弟子たちが姿を見せることなく出入りするための秘密の台であり、黒檀と青銅の継手で組まれた仕掛けが、山間のあちこちに巧妙に潜んでいる。台の名は「墨行」といい、自らの身をもって兼愛非攻の志を実践し、利を興し害を除くという理念を象徴している。そこには、千年を経ても変わらぬ墨門の信念が託されているのだ。