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すみまるは、墨城で一番の人気者の子猫だ。言い伝えによれば、朝、工房に入る前にすみまるの頭を撫でて、手にうっすら墨の跡がつけば、それは祖師さまのご加護の証で、その日のからくりはきっと見事に動くのだという。 すみまるはいつも不思議に思っている。どうして自分が百工院や木の机の上で、細かい黒い線たちと激しく戦ったあと、みんながあんなにも嬉しそうな顔をして、山ほど煮干しをくれるのだろう?もしかして、昨夜もあの黒線の妖怪をやっつけて、墨城を守り抜いたこと、みんな、本当は知っているのかな?まあいいや、こんなことくらいでいちいちお礼なんて言わなくていいよ。猫が人を守るのなんて当たり前のこと、何も心配はいらない。すみまる大王は、これからもずっと、この城を見張り続けるつもりなのだから!