テキスト

鬼巣窟さんは静かにその場を去り、茶楼へ戻って、また講談師としての日々に身を置いた。 それからはもう酒も飲まず、酸湯魚も口にすることはなかった。 まるで、あの日のことなど最初からなかったかのように。 悔いと悲しみだけを、彼は一人、静かに飲み込んでいった。