テキスト

人が地に倒れ伏してしまえば、もはや倒されようがない。前へ進むことを求めなければ、苦境はおのずと消える。これこそ無敵の構えというものではないか。 ...... 近ごろ、しきりに孤独を覚える。孤独だ、まことに孤独だ。学問を修めるとは、これほどまでに寂しい営みだったのか。余が友を求めぬから、友もまた余を求めぬのか。余が友を訪ねぬのには、それなりの理由がある。だが、友が余を訪ねてこないとすれば、余はいつまで待てばよいのだろう。 ...... 書を読み、経学を究めようとすると、決まって水を飲みたくなり、小用を足したくなり、手を洗いたくなる。ただ腰を落ち着けて座っていることだけが、どうにもできない。実に不思議なことだ。 ...... 大雨が降る。これは「雨が余を抱く」というべきか、それとも「余が雨を抱く」というべきか。 余は佳人の手を取ろうとしたが、佳人はそれを拒んだ。これは佳人が余を拒んだのか、それとも、余が佳人を拒んだということなのか。