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羽衣閣は開封城の東に位置し、元は潘楼の地だった。建隆三年、江南客省使の曜如壁が江南国主の命を受け、金銀珠玉や錦繍の絹を携えて汴京に貢ぎ物の献上に参ったのだが、宿場が粗末であったため、潘楼を改築して宿舎とし、羽衣閣と改名した。江南各地の絹織物を広く扱い、特に四色の綾錦は北の古雅な風情とは異なる華麗さで、汴河両岸を瞬く間に虜にした。汴京の名士や外国使節らが集う楼内は、金紗に彩られ麝香の香りが漂い、窓辺の風に揺れる翡翠の音、月に映える瑠璃の輝きは玉の台を観るようでまるで夢の世界であった。時に流れる弦楽の調べは、人々の心を陶然とさせる。