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胡楊の市は、かつてソグドの商人頭・康氏の旧跡である。 康氏は井を掘って、莫大な富を集めた。財宝を並べると、その輝きが空までも照らすという。その商いは南北を通じ、運河は東西を貫いていた。「黄金郷」という名は天下に知られた。 だが波陳の軍勢が押し寄せ、華やかな楼閣が打ち砕かれ、砂漠の風に吹かれて砂の下に埋めた。湧く泉にも水涸れ、井戸だけが残った。かつての栄華は、荒れ草に変わり果てた。空を舞う金砂も消え、目に映るのはただ灰と塵だった。 筆者は康珍珠の旧事を聞き、人知れぬ跡を辿り、往時の面影を垣間見えた。 蘇った枯れ井戸が一基、胡楊の木が一本。後に来る者は、これにより往時を偲ぶ。