テキスト一人前の侠客たるもの、江湖を歩くなら良薬を身につけておくのは欠かせない。軒壁飛走の最中、たまに猫も前足を踏み外すことがあり、狭い道で鉢合わせれば、いつだって剣弩相争う事態になる。だが並の擦り傷くらいで、経験豊かな孤高猫が止まることはない。この薬を備えておくのは、ただ激しい戦闘のたびに飲み下し、気を静め集中力を高め、吐き出すため……一つまた一つと、毛玉を。笑うなかれ、これは長年大侠を悩ませる「内傷」なのだ。