テキストこれらの手紙はどこに届ければいいのか分からない。空に舞う柳絮のように、水面に漂う浮き草のように、乱世の中で誰にも顧みられることのない儚い命のように。 しかし思いを綴った文字はやはり書き記された。子供を家に呼び戻す夕飯の声より重くはなく、史書に残る墨の跡より軽くはない。