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>頁一(黄ばんだ紙)
さて、桃源郷に三人の者がおった。元は名もなき無名の輩であったが、山頂の大虎が災いをなすゆえ、義兄妹の契りを結んだのである。
もう講談なんだから、虎退治だけじゃつまらないわ!いっそ鬼退治にしましょうよ!そうねえ……魑魅なんてどう?童男童女を食らって、桃源郷の外で悪事を働く——どうかしら?
怪力乱神の事を、みだりに語るべきではない。
師妹がこの講談を書きたいと言うのだ、彼女の言う通りにしよう。魑魅などの邪なるものも、必ずしも鬼神の仕業とは限らぬ。人の心が災いをなし、鬼神に仮託するというのも、また一興であろう。