テキスト安雅へ 君が門を閉じて修学してから、あっという間に数か月が過ぎた。私は田舎にいるが、心はいつも君のそばにある。乱世の中で静かに学べる場を得たのは幸いだと思う。 だが世は騒がしく、近ごろ村にもよそ者が現れる。 中でも尤という男が気がかりだ。大柄で、言葉の端々に物騒な気配がある。 君は一人でいるのだから、何より身を大切にしてほしい。 書きたいことは尽きないが、このあたりで。どうか無事で。返事を待っている。 (恋文の一角が破れており、差出人の名は読めない)