テキスト

大晦日まであと一ヶ月という頃、江無浪は家への小さな贈り物を考え始めた。 ちょうど同じ船のお爺さんが、今の子供はみんな小さな馬が好きだと話していた。江無浪は銭袋を探ってみて……結局、木材を一つ選び、彫刻刀を手に取った。 重い剣を握り慣れた手は、小小な彫刻刀を握ると不器用そのものだった。木材は山ほど無駄になり、削りくずが小山のように積み上がった。終に、大晦日が近づいた頃、歪んだ小さな木の馬が掌の中に横たわっていた——にっこりと間の抜けた笑顔で、あの子が口を開けて笑う姿にどこか似ていた。 江無浪はしばらく眺めてから、懐にしまった。 この笑顔が、いつまでもこのように自由で何ものにも縛られぬように。