テキストただ一羽の飛鳥が見え、鳴き声が遠くまで届く。 それは鴻という名の職人の作で、彼の大切な品だった。 それが今はここまで破損し、地に伏している。 いつ、空から墜ちたのだろうか? 炎がその身を焼き尽くした時?それとも職人の血がその羽を濡らした時? 千里に届くあの鳴き声とともに、死んだのか? ただ覚えているのは、落下する最後の一瞬、千万の木凧がその傍らから飛び立ったことだけだ。