テキスト
平安の父が生前愛用した槍
大切にしていたが、槍も人も平凡なものだった
彼の名は謝養、その名を知る者も少ない。江湖に英雄豪傑が溢れる中、彼など取るに足らぬ存在だった
侠の大なる者は国のため民のため。侠の小なる者は名も無き存在
子供が生まれた時、彼は槍に子供の名を刻んだ
生涯の全ては儚いものだったが、この槍とこの子だけはかけがえのないものだった
病に伏した我が子を笑わせるため、彼は江湖の全てを語り聞かせた
だが結局、彼は自分の江湖のために死んだ
いいだろう、逝こう。ただこの槍だけは残そう。自分の江湖と共に、最愛の者の心の中に