テキスト
太陽は昇っては沈み、月は枝のまたにとどまる。
故郷を離れた子らは裸足のまま、翠の葡萄が我が家へやって来た。
みんなで葡萄棚を組み立てて、またそれを土の中へ埋めてしまった。
黒雲が星を食い尽くし、いちばん冷たい風が月光の酒になったのだ。
ああ月光よ、月光よ、人の世はいつも甘いのか。
小さな子どもは黙ったまま、月光の下で眠り込んだ。
ああ月光よ、月光よ、運命はいつも情け深いのか。
泣いていた子どもが手を振ると、ルビーのような瞳がぱっと灯った。
月が、
落ちていった。
太陽は昇っては沈み、月は枝のまたにとどまる。
紅の宴と黒い河、賓客たちは我が家で酔いつぶれた。
故郷の丘はゆらゆら揺れ、眠れ眠れと過ぎし日を忘れさせる。
故郷の丘には月があふれ、眠れ眠れと長い夜が続いてゆく。