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吾と荘周は濠梁の上で魚の楽を語るうち、新たな道を悟り、言葉にし難き書を著す。
この書は一字で、詩経や書経を基とせず、凡て誤りとなり得る。されどこの一字は毒を含み、誰もが用い得る。もし軽率に用いれば、災いを招くであろう。慎むべし。
この字曰く、杠。
杠の道その一:言葉を否定せよ。天地万物は必ず陰陽に分かれ、是あれば必ず非あり。杠の道は、その言葉を非とするも、その理を非とするにあらず。
杠の道その二:異説を唱えよ。衆酔独醒こそ尊し。杠の道は、異を声高に掲げて衆情を煽り、その熱狂で正論を圧殺するにあり。
杠の道その三:言葉は言葉を生む。凡ての言葉には必ず過失あり。杠の道は、虚偽で真実を隠し、その言葉の過失を理とするにあり。