テキスト
王女に付き添って嫁いでから、もう四年になる。
今夜は雪が激しく、王女は月奴に望郷酒を持ってくるよう命じた。
普段は酒を口にしないが、今夜の月が長安の月に似ていたのか、王女は杯を重ねるうちにひどく泣いた。
目から血のような涙が流れても、王女は気づいていないようだった。
王女は血に染まったかんざしを手に取り、湖へ投げ入れた。
そして私の手を撫でながら、聞き取れぬ唐の言葉を繰り返した。
故郷を恋しく思っているのは分かるが、私には何もできない…
私たちは、きっと同じ運命を背負っているのだろう。