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想像しがたいことだが、白茸は高貴な家柄の深窓の令嬢として育った。
十五歳の年、自ら選んだ桃の花の玉佩を記念にした時、古風で厳格な父親は激怒した。母親が「この娘は嫁ぎ、家庭を治めるにふさわしい」と取りなそうとするも、白茸は「桃の花咲く春の水に、鴛鴦が泳ぐ」と反論。罵倒と折檻は避けられなかった。
生来の妖艶な美貌と奔放な性格ゆえ、高貴な屋敷では何かと咎められる日々。
「妖女と言われるなら、風月を知らねば虚名にすらならない」と、酔花陰に入り家族と絶縁した。
数年後、母が開封を訪れた時、白茸はすでに数多の男を魅了する存在となっていた。母は桃の玉佩を返し「この子は今ここに嫁いでいく、二人の愛情の物語も悪くはない」とだけ伝えた。
白茸がこの意味を理解したかは定かではない。だが彼女はその玉佩を、あの人の通る花船に置いたのだった。