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「周の皇帝に棋譜は届けたか?」。目を覚ました王大演が枕元に座る葉不休に最初にかけた言葉だ。 「まずは己の体を心配しろ。軟弱な体が悲鳴を上げているぞ」と、葉不休は粥を差し出しながら質問をはぐらかす。 「届けたのか?」 「いや」 「なぜ?」 「本当に英主ならばこんな棋譜など要らぬ。偽物なら献上しても無駄だ。この数年、この紙切れのために費やした歳月が果たして意味のあるものだったのか……」 「葉不休!!」――王大演は怒鳴りつけた。「棋譜をどこにやった!?」 「知らん。捨てた。今頃狼の腹の中か、風で飛ばされたかもしれない。だが、これでお前は私に付き合わずに済む。この仙の港で梨の香りでも楽しんで静養するがいい。ここは侠客たちが守る平和の地……」 「ふざけるな! なぜ勝手なことを!? 確かに棋譜はお前が書いたものだが、俺がお前の命を救わなければ、お前も棋譜も今頃お陀仏だ! 俺にもあれの使い道を決める権利があるはずだろう? それなのにお前は……半生を賭けた棋譜を……俺たちの二十余年を無駄にした! 出ていけ! 二度と顔を見せるな!」 王大演は葉不休を追い出した。扉が轟音とともに閉じる。外では葉不休が叫んでいる。 「この頑固者! あの日、道端で倒れたお前を放っておけたとでも? 私は後悔していないぞ。後悔していると言えば、あの棋譜を早く捨てなかったことだけだ。そうすれば私たちの歳月を無駄にすることもなかったのに!」 王大演は扉に背を預けて崩れ落ちた。夢も青春も消えた。しかし責めるべきは誰か? 葉不休か? 己か? 運命か? 結局あいつが悪い――あいつは才能を粗末にし、ここまでやってきて諦める愚か者だ。おまけに間の悪い優柔不断さと決断力。そうだ。やっぱりあいつのせいだ。相変わらず、嫌な奴だ! こうして二人は別れた。葉不休は忘仙郷へ行き、王大演は仙の港に残った。そして二人はそれぞれ再び象棋を始めた。一人は生計のために、もう一人は宿敵を倒すために。王大演は、自分が葉不休に敵わぬことを知っていた。それなら弟子を育てればいい。弟子が葉不休を負かせば、自分が勝ったことになる――王大演は昔誓ったのだ。いつか必ず葉不休に勝って、存分に仕返ししてやると!